rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

今週の新入荷レコード

本日もご来店ありがとうございました。おととい・昨日と凍死しておりましたが、今日は週末の余禄を頂いてなんとか浮き上がることができました。平日に空いてしまったクレーター並の大穴を埋めるには遠く、遠く及びませんが、それでもおいでくださったお客さまのおかげで気持ちを明日につなげていけそうです。いつもありがとうございます。
ご来店くださったみなさまによいことがありますように。

今週の新入荷レコードを失礼します。

左上:今週の目玉商品。ジャケットを見る限りではノンビート系の前衛音楽が鳴り出してもおかしくなさそうな雰囲気ですが、どっこい出てくる音はまさかのジャズロック。ギターのカッティングがチョンワカしていたり、トランペットが刑事ドラマを思わせるようなくっさい哀愁メロディーを奏でたりして、一歩まちがうと俗っぽさ満点のダメフュージョンになってしまいそうなところですが、そこで「一歩まちがえない」のがすごいところ。妙に温度の低い、冷たい風のような音楽で、やっぱりジャケットの趣どおりの作品に仕上がっているのでした。

右上:今週の「誰やねん盤」その1。ジャケットを見る限りではスピリチュアル度満点のドロドロなブラックジャズが鳴り出しそうですが、どっこい中身はスタンダード作品が過半数を占める正統派ハードバップ。見覚えがまったくないメンバーの名前の中にあって「Kenny Kirkland」の文字が燦然と光ります。

左下:今週の「誰やねん盤」その2。アメリカのマイナーレーベルCADENCE JAZZからリリースされたノルウェイクインテットによる'83年のライブ盤。ライブ会場もノルウェイなら録音エンジニアもクヌートなんとかさんというノルウェイ人っぽい名前なので、おそらく音源買い取り系かと思われます。こちらもスタンダード中心のど真ん中ハードバップ。リーダーのThorgeir Stubøさんという方、不勉強にして存じ上げないのですが、どうやら息子さんも高名なジャズギタリストで、しかも来週あたり来日するとか
ちなみにジャケットがよく見えないのは写真の光の反射具合とかではなくて、最初から印刷の色が薄いからです。

右下:知ってる名前がデカデカと書いてあるとホッとしますね。ビリー・ハーパー在籍時代のギル・エヴァンス作品。このアルバムより『スヴェンガリ』の方がよいかな、そして『スヴェンガリ』より『菊池雅章withギル・エヴァンス・オーケストラ』の方がよいかな、と言ってしまうとあまり褒めてないみたいですが、えーと、みんなちがってみんないいのです、きっと。

今にして思えば、新入荷でお店に送り込んだレコード4枚のうち3枚がワンホーン作品、その3枚すべてがギター入り。そのうち2枚がテナーサックスとギターの入ったクインテット編成、その両方がスタンダード中心の正統派ハードバップ、というはあまりにセンスのない選盤であったと反省することしきりであります。もっとちゃんと選ばないと…。

えーと、そんなこんなで今日も失礼致します。
明日もみなさまのご来店を心よりお待ちしております。