rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

★レコが行方不明

こんにちは。中野の自称ジャズ喫茶ロンパーチッチです。
本日は空気中に雨の予感が漂う中、あるいは現実に雨が降りしきる中、当店まで足をお運び下さりまことにありがとうございました。心から感謝致します。
みなさまの週明けがいつにもまして充実したものでありますように。
みなさまが二度寝の誘惑に負けませんように(私たちも)。

レコードがよく行方不明になります。
お店でかけるレコードを棚から取り出す際、後でしまう作業がスムーズに運ぶように、取り出すレコードの左隣のレコードも数センチだけ引っぱり出すようにしています。
取り出したレコードを再生した後、ジャケットにしまって棚に戻すとき、背表紙が飛び出ているレコードが目印となって、そこの1枚右に収納すればいいんだな、とすぐに気づくだろうと考えてのことです。
レコードを差し込む際は、左隣の飛び出ている背表紙の方もグッと押し込んで、棚全体を平らにします。この一連の動作を終えた上で、次にかけるレコードを棚から見つける、基本的にはこんな流れでやっております。

ただ、この基本運用がうまく回るのは:

1. レコードを棚から引っぱり出して

2. ジャケットから取り出して

3. プレーヤーにセットして

4. 再生して

5. プレーヤーから取り外して

6. ジャケットにしまって

7. 棚に戻す

この7つの動作を連続して繰り返せる場合に限られます。
言い換えれば、これができるのはお店がヒマなときだけです(たいていヒマであることは確かなんですが…)。

ちょっとでも忙しくなると、このうちの「6.→7.」の工程が飛ばされて、「1.→2.→3.→4.→5.→1.→2.→3.→…」のような動きになりがちです。しまう作業は後回し、とりあえずは音を止めないために、次のレコードをセットしては再生する、の繰り返しになります。
プレーヤーから取り外されたレコードはどうなるか、というと、プレーヤーそばの空きスペースにジャケットといっしょに無造作に積み重ねられたまま、手が空くまでの間しばらく放置となります(レコード盤、ジャケット、レコード盤、ジャケット、…という地層が積み上がっていきます)。
特に忙しいとき、レコード盤やジャケットは、往々にして洗いもの途中の濡れた手によって無造作に掴まれ、空きスペースに投げ出されて、そのまま地層の中に埋没していくことになります。後になって発掘してみると、レコード盤はべっとりと濡れていて、隣接したジャケットにもその水分が浸透してふやけてしまっている、という悲劇もたまに起こります。高価なレコード盤を大切にかけている高級店ではとても考えられないような所業に及んでいるな、と自分でも思います。

再生済のレコードがうずたかく地層をなしていく傍らで、棚からはそれだけの数のレコードが抜かれていることになります。棚からレコードを抜くたびに、抜いたレコードの左隣の背表紙は数センチ引っぱり出されるわけで、ありがたくも忙しい時間が長く続くと、棚には飛び出た背表紙が、焼け野原に生えるぺんぺん草のように、ぽつぽつと点在することになります。
さて、忙しい時間が終わり、洗いものも一段落して、後回しにしていた「6.→7.」の作業をやっつけてしまおうか、というときに間違いが起こります。
疲れてぼーっとした頭で堆積物のレコード盤をジャケットにしまい、そのレコードを棚の所定の位置に戻そうとした際に、ついうっかり別の場所に収納してしまうのです。収納位置の目印となるべき「飛び出し背表紙」が複数あることで、しまう場所をミスリードされる事態が頻発します。
しかも、収納時点で「飛び出し背表紙」も押し込んでしまうため、自分が間違えてどこにしまったのか、後からトレースすることもできません。棚の中のどこかにはあるのだろうが、どこかを特定しようと思ったら棚全体をしらみ潰しに探すしかない、というトホホな状態となります。

実は今そんな状態で、コルトレーンの『ブルー・トレイン』が見つかりません。
明日の定休日でなんとか探し出したいと思います。
明後日以降のみなさまのご来店を心よりお待ち申し上げます。


※すごく大きなさつまいもをいただきました!ありがとうございます。(本文とはまったく関係ありません)