rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

ささくれとシン・ゴジラ

本日はお足下の悪い中ご来店まことにありがとうございました。台風の露払いがゲリラ豪雨だなんて、ちょっとあんまりだと思う1日でありました。
こんな日においでくださったお客さまに特別すばらしいことがありますように。

先月末のイベント以来、妙にココロ休まらぬ日々をすごしております。もうそろそろ平常運転に戻ってもいいんじゃないかと思うのですが、なかなかどうして。本日いらしてくださったお客さまのおひとりからも、先だっての私の発言に思うところおありだったようで、お帰りの際にちょっとエモーショナルなお叱りの言葉を頂いてしまいました。まあねえ、波風立てたんだから、そりゃ波風立ちますよね。えーと、ご批判の声、ちゃんと届いております。これからもジャズ愛なき不遜な金儲け主義者としてせいぜいがんばります!

…ささくれ立った話題だけだとあんまりなので、昨日観た『シン・ゴジラ』の話で解毒させてください。ものすごく面白い映画でした。キスなし、恋愛なし、お涙頂戴一切なし。ヒューマンな要素が徹底的に排除されたスーパードライな作品世界では、ただひたすら「大きなものが動く」という眼福を心ゆくまで味わうことができました。余計な人物造形もなし。悪意ある登場人物もなし。全員が自分の職務にベストを尽くします。特にグッときたのがみんなががむしゃらに働くシーン。部活動みたいだ、文化祭の前夜みたいだ。願わくはこういうふうに働きたかった。ここまでやれるようなものがほしかった。労働の対価としての報酬だとか、ブラックな職場環境だとか、そうじゃないんだよ、命を燃やしてそこに火がついて、パアッと花火になって炸裂するような、そんなのがほしいんだよ…。とまるで青臭い、『路上』みたいなことを言いたくなってしまう映画でした。未見の方、オススメします。

台風一過後も雨の心配ありとの予報に打ち震えています。みなさま、どうか。
明日もご来店を心よりお待ちしております。

※ボビー・ハッチャーソンさんのご冥福をお祈り致します。