rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

★べっぴんさんデビュー

こんにちは。中野の自称ジャズ喫茶ロンパーチッチです。
いつもご来店ありがとうございます。

おかげさまで定休日の昨日に引き続き、今日もたっぷりと充電時間を頂くことができました。ありがとうございます。
これが明日も続くと過充電になってしまいます。何とぞどうか、ひとつよろしくお願い申し上げます。

先日キャノンボール・アダレイ『Them Dirty Blues』のペラジャケ国内盤を購入したのですが、あまりの安さについ試聴せずに買ったらまさかのパチ盤。やられた。
ペラジャケ国内盤はなるべくなら手を出したくないのですが、どうやらこのアルバム、LPフォーマットでは適当な再発盤がなくて、ほしかったら大枚はたいてオリジナルを買うか、このペラジャケ国内盤で妥協するかの2択しかない模様。
1985年にランドマークから「キャノンボール・アダレイ・コレクション」の一環として再発LPが出てはいるのですが、レーベルオーナーのオリン・キープニューズさんの悪いクセで「再発にはとにかくボーナストラックをぶち込もう」という誰得なサービス精神が遺憾なく発揮されてしまい、曲順はメチャクチャ、本テイクの直後に別テイク収録、という聴き手無視のアーカイブ的構成の1枚になってしまいました。これじゃ人前でかけられない。お店ではまったく使えないレコードになっております(キープニューズさん、あなた『ワルツ・フォー・デビイ』のCDでも同じことやりましたよね)。
結局のところ、お金がない私たちはペラジャケ国内盤で手を打つしかないわけです。そして手を打ったらパチ。やっぱりなあ。安すぎると思ったんだよなあ。
このまま手放して買い直し、というのがいちばん正しい選択なのでしょうが、せっかくなら買い直すまでは所有していたい。だったら、どうせ安物なんだから噂の荒療治を試してみよう、とダイソーに行って買ってきたのがメラミンスポンジ。かつて「べっぴんさん」と呼ばれていたアレです。
水に漬けたスポンジをレコードの盤面に押し当てて円周に沿ってグリグリとこすります。盤面に付着した汚れを落としているんじゃなくて、盤面そのものを削っているわけですから、なんだかすごく悪いことをしているような気分になります。音溝全体をこすり終わったら水気を拭って清掃完了。一皮むけたレコードを再生してみると、アラ不思議、確かにノイズが減ったような気がします。そして、そのぶん肝心の音の方も「何か」を失ってしまったような気が…。まあ、もともと音質の悪さには定評のあるペラジャケ国内盤ですから、あんまり深く考えないことにします。

そんなわけで、明日も一皮むけたついでに大切なモノまで削り落としてしまった(ような気がする)キャノンボール・アダレイとともにみなさまのご来店をお待ちしております。