rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

大阪の釣果ファイナル(今週の新入荷レコードより)

本日もご来店ありがとうございました。降ったりやんだりの1日。まあ、さもありなんと言いますか、これからの1週間がなかなかに思いやられる展開でありました。うん、ウチらだけじゃないと信じたい。
お足下の悪い中いらしてくださったお客さまにとてもよいことがありますように。

週アタマに早速ですが新入荷レコードから1枚ご紹介します。


Ted Curson & Company - Quicksand (1977 Atlantic)

さんざん迷子した末にたどり着いた大阪ユニオンでの釣果、これが最後の1枚。個人的には「最後にして最高のブツ」と申し上げたいところです。たいした値段の付かない'70年代テッド・カーソンの諸作品の中、例外的に高値で取引されている1枚がこれ。3年前に世界初CD化されたあおりを受けて最近の相場こそ暴落気味ですが、そうでもなければワタクシ風情にはとても手が出せなかったアルバムです。
この作品が高値を呼んでいる理由はただひとつ、本国アメリカでの発売がポシャった結果、日本盤しか世に出なかったところにあります。だからこそ、以前であればオビ付きでごせんえんオーバーなんかは余裕の世界。しかし元々があまり訴求力のあるアーティストではないせいか、お店によってはずいぶんと脇の甘い値段で売られることもあって、反射神経のよいレコードディガー諸氏にとってはいいお小遣い稼ぎの材料になった1枚でもあるでしょう。
今回はオビなし盤をユニオンの暴落後プライス設定から、さらに色別割引で購入。脇の甘いところからヒョッと釣り上げる金額まではいかないものの、このアルバムとしてはかなりお安く買えたと思います。内容の方はレアグルでチャカポコでジャズファンクな感じ、と言えば眉をひそめる御仁もおありでしょうが、まあそうなんだから仕方がないです。よろしければ1曲お試しください。

レコードは暴落しているとはいえまだちょっとはお高いですが、CDの方は元々が1000円シリーズだったこともあって余裕の3桁価格。ご興味おありの方いかがでしょうか。ついでにアナログ派の方に申し添えるならば、同じくテッド・カーソンさんが本アルバムの発売と前後してInner Cityレーベルから発表した『Jubilant Power』というアルバムは、お値段がこのアルバムの10分の1くらいで、内容は、えーと、認めたくはないけど同じくらいよいです。B面2曲目「Airi's Tune」はラテンでジャズでファンクでお好きな方にはたまらない逸品。ピアノを弾いているのが現代ビッグバンド業界屈指の大物ジム・マクニーリーさんであるところもツボな人にはツボかと思われます。(ちなみに『Quicksand』のピアノはケニー・バロンさんで、こちらはこちらでツボな方も多いでしょう)

えーと、結局のところ「安く買えた自慢」というゲスなところに落ち着きました。ごめんなさい。

明日もがんばってお仕事させて頂きます。お天気上り調子とはいかなさそうですが、気温だけはグイグイ上がって不快指数もうなぎ上りかと。お店冷やしておきますので、どうかおひとつよろしくお願い申し上げます。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。