rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

★不信心者の神頼み

こんにちは。中野の自称ジャズ喫茶ロンパーチッチです。
週末にご来店下さったすべてのお客さまに感謝します。ありがとうございます。

直前の文で「すべてのお客さま」と書きました。
本日は、ご来店になったけれどもお客さまにはならなかった方がいらっしゃいました。
何ごともなければ、本日最初のお客さまになるはずだった方でした。
その方は、お店にお入りになって、メニューをご覧になって、店員の私とちょっと言葉を交わして、そしてお店を出て行かれました。
詳細は書きませんが、その方がいらした2、3分間で、私は心理的にひどく消耗しました。

その方がお店(と、私個人)にひどく強い負のパワーを残していったので、今日はとても立ち直れない気がしました。お天気に恵まれた日曜日、開店してまだ間もないというのに、この店には早速呪いがかかってしまった。道行く人たちからは、店の入口に禍々しいオーラが立ち込めているのが見えるだろう。これではお客さまはどなたもいらっしゃらない。失われた1日、ああダメだ。

どんよりとした気分で1時間。お客さまがお見えになる気配はこれっぽっちもありません。そうだよなあ、ダメだよなあ。身体に塩を振りかけて、ついでに店の入口にも塩をまいてみました。こういうことするタイプの人間じゃなかったはずなのに。でも何かせずにはいられなくて。

さらに30分経過。微動だにしません。鉄壁のゴールキーパーが店の入口でガードを固めているみたいです。やっぱりなあ、厄病神がついちゃったよなあ。参ったなあ。

ふと、お参りに行って厄落としをお願いしようと思い立ちました。苦しいときの神頼み。幸い新井薬師さんはここロンパーチッチから徒歩1分です。至近距離、コンビニ感覚で厄落とし。

お賽銭の5円玉を握りしめて、奥さんを残して店を飛び出しました。身体中に呪いのオーラをまとっている感覚があります。ほかの人に伝染させないように、距離を取りながら歩いて、薬師さんに到着。今日は骨董市で賑わっています。人の波をすりぬけて階段を上り、お賽銭を投げ入れて一心不乱に祈りました。苦しいときは神頼み。本気で「悪霊退散」って思ったのは生まれて初めてかもしれない。そして急いでお店に引き返しました。その間5分。もしご利益があるならば、店から呪いのオーラが消えて、いずれお客さまがお見えになるかもしれません。

店に到着。入口のドアを開けると、中にはすでに2組のお客さまと、ご注文を受けててんてこまいになっている奥さんの姿がありました。

これでご利益を信じないのは信義にもとると思うので、私は新井薬師の神さまを本気でリスペクトすることに決めました。
神さま、これからも苦しいときはよろしくお願いします。

そして何より、ご入店下さることによって当店から呪いを消して下さったお客さまに感謝します。おかげさまでそれ以降、日ごろの心持ちで営業を続けることができました。
お客さまにこんな突拍子もない話を直接申し上げることはありませんが、本当に助かりました。ありがとうございました。

明日は定休日を頂戴します。
明後日から、呪いも消えてリフレッシュしたロンパーチッチにぜひおいで下さい。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。