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東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

2017年ベストアルバム選

現在発売中の「月刊ラティーナ」2018年1月号の特集《2017年ベストアルバム》の中でコラムを書かせて頂きました。「2017年最大の収穫」というタイトルで、その名のとおり個人的に今年いちばんの収穫となったアルバムについて短文を書いています。

これまでは日々の営業にかまけて年間ベスト的なことは一切してこなかったのですが、今回のコラム執筆をきっかけに今年はちょっと選んでみようかな、と思いました。毎日インスタにジャケット写真アップしていると、ザッと見返すだけでいろいろ思い出せますし。

選出基準は完全に独断で、クオリティよりは物珍しさを優先させています。もちろん最低限「店で使える」ことは必須ですが。飛び道具系のアルバムが多いです。
それから「2017年に店に入荷したレコード」が対象です。新譜はありません。

栄えある1位は誌面をご覧頂くとして、2位から4位までをご紹介します。5位以下は、えーと、思い浮かびませんでした。
(※その後ひとつ思い浮かんだ結果、5位を追加しました)

■ 2位

Oliver Nelson, The Sound Of Feeling - Leonard Feather Presents The Sound Of Feeling And The Sound Of Oliver Nelson
1966 Verve Records - V6-8743

「ザ・サウンド・オブ・フィーリング」なる双子の女性プラス男ひとりによるボーカルユニットにオリバー・ネルソンがサックス奏者としてゲスト参加したA面と、オリバー・ネルソンがアレンジャー兼指揮者としてビッグバンドを率いたB面とのスプリット盤。聴くべきはA面のみ。1曲目、これほど不気味な「My Favorite Things」を聴いたことがあるだろうか。怖い、とにかく怖い。そしてオリバー・ネルソンのサックス、こんなに際立った演奏ができる人だったのか。1回聴けば充分かもしれないけど、1回は聴いてほしい。これぞザ・飛び道具盤。

ちなみに初出時のインスタではこう書いてました。

■ 3位

Buell Neidlinger's String Jazz - Locomotive
1988 Soul Note - 121 161-1

セシル・テイラーの初代ベーシストだったブエル・ネイドリンガーの'80年代の作品。バイオリン、マンドリン、ベースの弦楽器にドラムが加わり、さらに排泄音ブリブリ系のサックスが被さった変則クインテットによるエリントン/モンク作品集。スカスカで重心高くて気持ちよく壊れてます。

ちなみに初出時のインスタではこう書いてました。

■ 4位

Jimmy Cleveland - Rhythm Crazy
1959 Emarcy - SRE 66003

モダンジャズ黄金期の録音で、参加メンバーも一流揃い…というには若干キビシイにしても準一流以上の名前がズラリと並んだこのアルバムの存在を全然知らなかった。これは単に私個人が無知なだけかもしれないけど、ひょっとしたらみなさまもご存じないかもしれないと思って紹介します。ハードバップというにはちょっとだけ後ろ向きだけど、中間派に比べればずっとモダン、そんな絶妙なラインで楽しませてくれる好内容盤。これは全然飛び道具じゃないです。

ちなみに初出時のインスタではこう書いてました。

■ 5位

Jim Pepper ‎– The Path
1988 Enja Records – 5087

名曲「Witchi Tai To」のセルフカバー収録。ほかの楽曲も総じてレベルが高くて、クオリティ面だけで判断すればこの中でベストかも。

ちなみに初出時のインスタではこう書いてました。


2017年も残りもう少し、がんばっていきますのでよろしくお願いします。