rompercicci::diary

東京中野にあるコーヒーお酒ジャズのお店ロンパーチッチ

阪神旅行、行かなかった店について

本日もご来店ありがとうございました。お気づきのことでしょうが、いつにもまして貴重なご来店でありました。
経験上、連休明けの初日はお天気に恵まれないものと相場が決まっておりまして、もちろんお店の方もいまひとつ振るわず、ああ、この数日間の臨時休業だけでも影響って出るものなんだなあ、と軽く絶望したものでしたが、…はい、今回もその経験をほぼ完全にトレースすることができました。
改めて、本日お足下の悪い中いらしてくださったお客さまに感謝致します。また、折悪しく連休中に当店においでになって、残念な思いをさせてしまったお客さまには衷心よりお詫び申し上げます。ありがとうございます。ごめんなさい。
本日おいでくださったお客さまに加えて、連休中に当店までいらしてくださったお客さまにも、明日からすばらしくよいことがありますように。

連休中は関西まで足を伸ばして、大阪に2泊、神戸にも数時間だけ立ち寄ってきました。総じて出会いに恵まれたすばらしい旅となりましたが、散漫な旅行記でお目汚しするのも忍びない。今日は1点だけ、気になりつつも来訪が果たせなかったお店について書いてみたいと思います。
今回の大阪滞在で利用したホテルは新今宮駅から少し歩いたところにあるかなり特徴的な街(婉曲表現)にありまして、もちろん街の性格については事前にある程度理解した上で、宿泊料金の安さと天秤にかけて、一種の覚悟(それにゲスな好奇心)の上で泊まることに決めたわけですが、まあやはりそれなりに体験学習的な…いろいろと発見のある街でした(ちなみにホテルは清潔で、宿泊料金を考えれば充分に合格点でした)。
それで、旅行の2日目になります。奇跡的に前日のお酒が残っていない状態で目が覚めまして、朝のうちから元気にホテルを出て、その日最初の目的地に向かって勢いよく(ただし、実のところまちがった方角に)歩いている最中にその店がありました。広い通りの歩道沿いに並べられたたくさんのビール箱、そこに腰を掛けてビールをあおっている何人ものイイ感じのおっちゃんたち。…えーと、今って朝の9時ですよね。朝が早い街なのはなんとなく想像がつくけれども、もうこんな感じなのか。トラック乗りそびれたらすぐにアルコール発動なのか。ビール箱の持ち主は向かいにある立ち飲み屋さんの模様。何ここ!? こんな時間なのにすでにメチャ混んでる。そしてなぜか知らないけれどテレビクルーが中に入って取材してる。朝の時点でこの祝祭感、まるでフェリーニの映画みたい。そう思ってコッソリ眺めると、歩道のおっちゃんたちもみんなフェリーニの映画みたいな顔に見えてくるよ…。
とにかくその瞬間は異世界を目にした恐怖に囚われて足早に立ち去ったのですが、お店が遠ざかるほどにどうしても気になってくる。いったい今のはなんだったんだろう? おっちゃんたちをあれだけ虜にするあのお店はいったいなんなんだろう?
幸い「ホルモン」と大きく書かれた看板の横にひと回り小さな文字で書かれた店名を記憶していたのです。その記憶を頼りに、こういうときばかりアクセスしてしまう、愛憎入り交じる食べログを検索すると…あった!
その前日にジャンジャン横丁《のんきや》にひとりで入って、よしこれでオレもオトナへの階段を一歩上ったな、なんて悦に入っている場合じゃなかった。すぐそばに次の階段が、それも強烈なやつがあった。《マルフク》。なぜか食べログの公式ページなんてものを持っているせいで、ネットを見ている限りだとずいぶんと漂白されて見えますが、でもオレは忘れない。あの朝目にした一瞬の光景を。
それで、ものすごく行きたかったんですが、いろいろと予定が詰まって訪問叶わずに終わりました。きっと東京にもそういう場所にそういうお店ってあると思うんですが、でも旅テンションのあのときだからこそ行っておきたかった、というタイプのお店ってありますよね。

えーと、まとめ方がよく分からないうちに時間と字数がムダにすぎました。
大阪にお住まいで、ちょっとディープなお酒を飲んでみたいという方、もちろんご存じの方も多いかもしれませんが、もしこのお店の名前が初耳だという方いらっしゃいましたら、ぜひ! とまでは申しませんが、気が向いたら足を運んでみてはいかがでしょうか。私も、いつの日かチャレンジしてみたいと思います。
それで、えーと、いい街、いい店、いい人にめぐり会えたすばらしい旅行でした!(ムリヤリまとめ)

こんな話になってしまいましたが明日もみなさまのご来店を心よりお待ちしております。


※写真はもうひとつの旅の目的だった《スーパー玉出》。壁の過剰な電飾など、ウワサに違わぬトリップ空間でした。ちなみに天下茶屋店。